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【最新研究で判明】低酸素トレーニングが肥満・高コレステロール血症の改善に有効な可能性 脂質プロファイルと体脂肪量を大幅改善、国際研究が報告

肥満・過体重に伴う高コレステロール血症の改善に対し、低酸素トレーニングが有効である可能性が最新の国際研究で示されました。通常酸素下の運動と比べ、脂質プロファイル(LDL-C・非HDL-C・TGなど)および体脂肪量の改善効果が大幅に高かったことが報告されています。また血糖値コントロールにおいても、低酸素環境下のウォーキングが有意な改善をもたらすことが国内研究で明らかになっており、低酸素トレーニングは一般ユーザーに向けた非薬物介入として注目を集めています。

低酸素トレーニングが「脂質プロファイルと体組成(体重、体脂肪)を同時に改善」、国際研究機関が発表
1ヶ月で総コレステロール -22.6%、体脂肪量 -14.7%

2025年11月14日に発表された International Journal of Molecular Sciences の研究では、
低酸素トレーニング(Hypoxic Training)とカロリー制限食の併用が、通常酸素下のトレーニングと比較して「脂質プロファイルと体組成(体重、体脂肪)の改善に優位な効果を示す」 ことが報告されました。

■ 研究概要 

対象者:過体重・肥満で二次性高コレステロール血症を持つ身体的非活動男性 20名(平均35.3±5.4歳)
手法:無作為化比較試験
期間:1か月(4週間)
群分け:
・低酸素環境でトレーニングを行う群(H群)
・通常酸素環境でトレーニングを行う群(C群)
※両群とも同一のトレーニング内容・カロリー制限を実施

■ 主な研究結果(H群:低酸素群)

研究結果から、H群はC群と比較して、体重(-5.4% vs -2.6%、p<0.05)および体脂肪量(-14.7% vs -7%、p<0.01)において有意に大きな減少を達成した。

さらに、低酸素トレーニングは総コレステロール(-22.6%、p<0.001)、LDL-C(-25.8%、p<0.001)、非HDL-C(-26.5%、p<0.001)、およびトリグリセリド(-31.4%、p<0.01)の顕著な減少をもたらした。

また、動脈硬化指数(AIP)も有意に改善した(-24.4%、p<0.05)。

対照的に、C群では下降傾向が見られたものの、統計的に有意ではなかった。なお、HDL-Cについては両群とも有意な変化は観察されなかった。

■ 研究が示す意義

低酸素環境が生活習慣介入の効果を増幅し、脂質改善の“新しい選択肢”となる可能性

今回の研究は、低酸素下で行う間欠的トレーニングと食事制限の組み合わせが、通常酸素下のトレーニングでは得られにくい脂質プロファイル・体組成(体重、体脂肪)の改善をもたらす可能性を示しました。
高コレステロール血症は生活習慣介入が基本である一方、改善効果が限定的であることが課題とされてきました。本研究は、低酸素環境を活用することで従来の生活習慣介入の効果を大きく高められることを示唆しており、肥満関連高コレステロール血症の新たな補助療法となり得る基盤エビデンスとして期待されています。

詳細は、以下のプレスリリースをご覧ください。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000073.000023729.html

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